私の「小沢一郎」考

　今回の小沢一郎民主党代表の問題について少し考えてみたい。

　結論からいうと、小沢一郎氏は、民主党代表を辞めるべきである。いろいろなことが報道されているが、話を整理していけばよくわかることである。まず、小沢氏側、検察側の話をよくよく検討してみると、二つの政治団体から、小沢氏の資金管理団体である、陸山会に献金があった。しかし、その背後に西松建設がいた。小沢氏側は、背後に西松建設がいることを知らなかったといい、検察側はこのことを小沢氏側は知っていたと見る。これが今回の基本的な構図であろう。

　しかし、一般の人にはどう見えるであろうか。小沢氏側の説明に納得できないという人が少なくないのではないだろうか。小沢氏側に、何千件、何万件の献金があるか知らないが、ことは何百万円の話である。この政治団体が、どんな政治団体であるか、いかがわしいものではないか、調べるのが普通の感覚であろう。場合によっては、小沢氏本人、あるいは秘書がその団体の関係者に会ったときには、あいさつのひとつもしなければならないだろう。それを、本人も、秘書も知らなかったというのは通る話ではない。

　さらに、本当に知らなかったとするならば、常識的感覚、特に金銭に対する感覚を失った姿といわざるを得ない。悪く言えば、くれるものは何でももらっておけという、政治献金に対する感謝の気持ちを失った姿といえまいか。別にお礼を言われたくて献金しているわけではないだろうが、少なくとも、献金に対する感謝の気持ちをもって、大事に使わせていただくという姿勢がなければ、献金するほうはたまったものではない。

　いくら、検察の横暴だ、とか、なぜ、選挙が近い今なのか、他にも怪しいやつはいるとか、いろいろ言っているようだが、西松建設側から、政治団体を通して、小沢氏側に、数年にわたって、数千万円の献金が渡った事実は消えない。そのことを肝に銘じ、この際は、党代表を辞任すべきであろうというのが、私の考えである。